英語について

ドクター・フーとスコットランド訛りの話

前回の投稿の終わりの方で外国系の訛りについて触れたけれども、しかし、外国人だけが訛っているわけではないところがまたおもしろくて、アメリカだったらテキサス訛りだとか、イギリスだったらスコットランド訛りとか、そもそも生粋のアメリカ人、イギリス人であっても訛ってて、しかも慣れてないとホント聴き取れなかったりします。いえ、これは日本人だから、ということではなくて、私が大学の時に英文学と翻訳を教わった教授が、学生時代にイギリスに留学していて、スコットランドに遊びに行った時に、あるパブでイングランドから来たという人と一緒に飲んでいろいろ話している時に、どうも地元の人らしい人が入って来て、なにやらわけのわからない言葉でしゃべってそのうちまた出て行ったというのです。その教授は全く聴き取れなかったのに、一緒にいたイングランドの人は笑っていたので、あの人は何言ってたんですか? と聞いたら、いや、俺もよくわからないんだよ、と答えたのだとか。イギリス人ですら聴き取れないとは!

私自身はスコットランドに行ったことがないので教授の話がどのくらい盛ってるかはわからないのですが、その行ったことのない私がスコットランド訛りというのを意識したのは、2005年から BBC で新シリーズが始まった「ドクター・フー(Doctor Who)」を見てる時のことです。この「ドクター・フー」、BBC と言ってもロンドンではなく、ウェールズで製作されていることが関係してるのか、主人公にスコットランド人が多いです。まずは新シリーズで最初のドクター、9代目ドクターのクリストファー・エクルストン、続く10代目ドクターのデイヴィッド・テナント、11代目のマット・スミスはイングランド人でしたが、12代目のピーター・カパルディもスコットランド人でした。そしてコンパニオンでは、ローズのビリー・パイパーとクララのジェナ・ルイーズ・コールマンはイングランド人ですが、エイミーのカレン・ギランもまたスコットランド人でしたね。

新シリーズシーズン1の第1話「マネキン・ウォーズ(Rose)」の中で、初めてドクターに出会ったローズはいろんなことに戸惑います。そしてこの台詞になります。

Rose: If you’re an alien, how come you sound you’re from the north?
Doctor: Lots of planets have a north.

Hulu での字幕は、「なぜ北部の訛りが?」「北から来たんだ」となってて、わかったようなわからないような感じですが、ちゃんと訳すと、

ローズ:もし自分がエイリアンだって言うんなら、何で北から来たみたいな喋り方するのよ?
ドクター:大抵の惑星には北があるもんさ。

他の惑星でも北の方の人はスコットランド訛りで喋るというのでしょうか?(笑)

しかし、実際は、私はそれほど9代目や10代目のドクターの英語が聞きづらいとは思いませんでした。参ったのはシーズン5でマット・スミスの11代目ドクターと出会って旅をするエイミーです。彼女の英語、正直最初は全く聴き取れませんでした。ドクターのすること一つ一つに驚いて「ウォー、ウォー」と叫ぶので、何かと思ってたら、実はこれ、誰でも知ってる単語 “What?” だったのです。(笑)

同じイギリス人でも聞きづらい時があるんですもの、僕ら日本人が多少聴き取れなくっても落ち込まないことです。たくさん聞くチャンスを増やして慣れていくしかないのです。

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