このシリーズは、私がある会社の社内報に連載したものの転載です。もとはと言えば、自分の職場や、英語が公用語になっているセカンドライフでの経験を基に、なぜ英語ができないのか、或いは逆にできるのかについて仮説を立て、それぞれの場所で試みた実験がベースになっています。
何度リトライしても続かない、一体、英語が「できる」と言われている人と「できない」という人の間にはどんな差があるのだろうか? そんなことを考えたことはありませんか?
実は、私自身はそんなに苦労もせずに英語に慣れ親しんで来た人間なので、そういうことはつい最近まで真剣に考えたことはなかったのです。「どうしたらそんな風になれるの?」と聞かれると、自分が試したできるだけ楽しい方法を紹介してみたりするのですが、やっぱり続かない、或いはできない。いやいや、よくよく考えれば、何かの方法をマスターしてできるようになるのであれば、こんなにたくさん巷にいろんな種類の教材が溢れているわけはありません。これさえやれば! というのがないからこそ教材も多いのです。
ところが、ここ何年か、ある会社で他人の書いた英語をその元となる日本語と共にチェックする仕事をしていて気づいたことがあります。本人の書いた日本語と英語を並べて読んでいると、何故その人がそんな英語を書いたのか、頭の中が手に取るようにわかるのです。この経験を重ねることで、自然な英語を書く人と、ネイティブが読んだのでは意味のわからない英文を書く人の違いが見えてきました。これからはそんな経験について書いて行ってみたいと思います。どうぞよろしくお願いします。